「住んでみて分かった」シリーズ、第3回は低層マンションの最上階である。
先に言っておくと、低層マンションはやっぱりかっこいい。落ち着いた外観、ゆとりのある敷地、住人の数もほどほど。そしてその最上階となれば、住む前の私には、もう弱点が見当たらなかった。
住む前は「最強」に見えた
最上階に決めた理由を並べると、こうなる。
- プライバシーがある:戸建てのように隣の家と窓が向かい合うことが少ない
- 目線が高い:周りの戸建てより高い位置にあるので、見下ろされることがない
- タワマンより静か:低層ならではの落ち着きがある
戸建てのいいところと、タワマンのいいところを両方取ったような住まいだ。なんだか最強な気がしていた。
地味に、暑さがきつい
ところが、住んでみて分かった弱点が一つだけあった。暑さである。
理由は二つある。
一つは、屋上の熱をもろに受けること。 最上階の天井のすぐ上は屋上だ。夏の日差しで熱せられた屋上の熱が、天井からじわじわと部屋に伝わってくる。下の階なら上の部屋が熱を受け止めてくれるが、最上階にはその「上の部屋」がない。
もう一つは、西日。 低層マンションとはいえ、最上階は周りの建物より少し高い。すると、夕方の西日をさえぎるものがなくなる。周りの家が影になってくれる下の階とは違って、傾いた日差しがそのまま窓から入ってくる。
冬でも冷房をつけた
どのくらい暑いかというと、冬でも冷房をつけたことがあるくらいだ。
屋上と窓から入った熱が部屋にこもると、冬でも暖房どころか冷房が欲しくなる日がある。住む前には、まったく想像していなかったことだ。
最強に見えた家の弱点は、内見ではまったく見えないところにあった。
最上階を選ぶなら、確かめておきたいこと
最上階や西向きの部屋を考えている人は、次のことを確かめておくと安心だ。
- 晴れた日の午後に内見する:できれば暑い季節の夕方に。西日がどこまで部屋に入るかがよく分かる
- 窓の向きと、周りの建物の高さを見る:西向きの窓の外に、日差しをさえぎる建物や木があるか
- 屋上の断熱や防水について聞く:最上階の暑さは、屋上の断熱で大きく変わる。管理会社や不動産会社に、断熱の仕様や屋上の工事の予定を聞いてみる
- エアコンの台数と能力を確認する:最上階は、同じ広さでも冷房が効きにくいことがある。余裕のある能力のエアコンが付けられるか
- 遮熱の対策ができるか:遮熱カーテン、窓ガラスに貼る遮熱フィルム、外に付けるすだれやシェードなど。賃貸なら、原状回復できる範囲でできる対策を考えておく
まとめ:「最強の部屋」にも、住んでみないと分からない弱点がある
低層マンションの最上階には、プライバシー、目線の高さ、静けさという、ほかにはない魅力がある。
ただ、どんなに条件がそろった部屋にも、住んでみないと分からない弱点がある。その弱点は、たいてい間取り図には書いていない。日差し、音、風、視線。内見では、部屋の中だけでなく、窓の外と天井の上まで想像してみてほしい。
次回も、また別の家で住んでみて分かったことを書く予定だ。