引っ越しを10回してきた。タワマン、低層マンション、戸建て、アパート、マンスリーマンション。どの家にも、住んでみて初めて分かったことがあった。
内見で見ているのは、その家の「ある時間の一瞬」でしかない。間取り図にも、物件情報にも書いていないことのほうが、毎日の暮らしには効いてくる。
この記事では、「住んでみて分かった」シリーズでこれまでに書いた家をまとめて振り返る。これから住まいを選ぶ人が、同じところでつまずかないように、住む前に確かめたいことも一覧にしておく。
これまでに住んでみて分かったこと
タワマン:洗濯物を外に干せない
眺望より先に困ったのは、洗濯だった。バルコニーに洗濯物を干すのは禁止。毎回乾燥機を使う生活になり、服のタグを見て「乾燥機に入れていい服」を仕分けるのが日課になった。
→ タワマンは洗濯物を外に干せない。毎日乾燥機の生活は、地味に気を遣う
戸建て:隣の家が近かった
下の階がなくなって、子どもの足音を気にしなくていい。そう思っていたら、隣の家の音が聞こえてきた。視線も気になって、せっかくの窓はカーテンを閉めっぱなしになった。
→ 戸建てなら音を気にせず暮らせる、はずだった。隣の家が近すぎた話
低層マンションの最上階:暑さ
プライバシーがあって、目線が高くて、静か。最強に見えた部屋の弱点は暑さだった。屋上の熱と西日で、冬でも冷房をつけたことがある。
→ 低層マンションの最上階は最強、のはずだった。冬でも冷房をつけた話
バス便の家:不便だけど、実は好き
面倒だし、時間もかかるし、到着時間も読めない。それでも、バスに揺られてぼんやり外を眺める時間は悪くなかった。
おまけ:貸す側でもやらかした
住む側だけでなく、貸す側でもつまずいている。持っているバス便の区分マンションで、管理費と修繕積立金がほぼ2倍に値上げされ、手残りが半分になった。
振り返ると、見落としには共通点があった
こうして並べてみると、つまずいたポイントには共通点がある。
- 時間帯:内見した時間には静かだった。暑くなかった。人の声も聞こえなかった
- 窓の外:隣の家、道路からの視線、西日。部屋の中ではなく、窓の外に原因があった
- ルール:外干し禁止、管理費の値上げ。建物のルールは、住む人が一人では決められない
- 毎日のこと:洗濯、通勤。一回なら気にならないことが、毎日だと効いてくる
住む前に確かめたいことリスト
各回のチェックポイントを、まとめて一覧にしておく。全部を確かめるのは大変なので、気になる家のタイプのところだけでも見てほしい。
| 確かめること | どうやって | 特に効く家 |
|---|---|---|
| 時間帯による音・人の声 | 平日の昼だけでなく、夕方や休日にも行く。周りの道も歩く | 戸建て |
| 窓の外から何が見えるか | 窓を開けて、隣の家の窓や道路と向かい合っていないか見る | 戸建て |
| 西日の入り方 | 晴れた日の午後に行く。西向きの窓の外に、日差しをさえぎるものがあるか | 最上階・西向き |
| 屋上の断熱 | 管理会社や不動産会社に、断熱の仕様や屋上の工事の予定を聞く | 最上階 |
| バルコニーで何ができるか | 管理規約で、洗濯物を干せるかなどを確認する | タワマン・マンション全般 |
| 洗濯の代わりの手段 | 浴室乾燥機、部屋干しの場所、ドラム式が置けるか | タワマン |
| バスの本数と終バス | 朝の通勤時間帯の本数と、終バスの時刻を時刻表で見る | バス便 |
| 実際の所要時間 | ラッシュの時間帯に、実際に乗ってみる | バス便 |
| 管理費・修繕積立金の値上げ予定 | 長期修繕計画と、過去の総会の議事録を見せてもらう | マンション全般(特に買う場合) |
まとめ:内見の30分に、毎日を想像する
どの家にも、いいところと、住んでみないと分からない弱点がある。弱点がない家を探すより、弱点を知ったうえで「それなら暮らせる」と思える家を選ぶほうが、きっと後悔は少ない。
このシリーズでは、これからも住んでみて分かったことを書いていく。新しい回が増えたら、この記事にも追加していく予定だ。